【エスプリの効いた本当のオトナたち~ 山田五郎 祖父江慎 に寄せて】

美術評論家としても活躍されていた山田五郎さんが帰天されました

酸素チューブをつけた状態で、配信していた動画を見た翌日の報せでした

『人間立って歩いて飯食えている内は死なないと思っていたけど、もうしぬよ』

と動画の中で語っていたけど、

配信されたその時はすでに天に召された後だったようです



ユーチューブの『山田五郎 オトナの教養講座』は

美術史など豊かな知識はもちろんですが、畏まらずウィットに富んだトークが楽しく、

創作の息抜きに視聴しておりました

専門的な知識を難しく勿体ぶって語るのは誰でもできるけど

楽しく誰でにもわかりやすく話すことができるのが

真の『オトナ』ではないかと思っています

当該チャンネルで『ご報告』として20年連れ添ったマネージャーが

『エスプリの効いたおしゃれなオヤジでした』

と言っておりましたが、まさにそうだったように感じます



そんな事があったせいか、心太(トコロテン)が押し出されるように

思い出されることがありました

山田五郎さんは67歳でしたが

やはり今年のこと。

ブックデザイナーの祖父江慎さんが66歳で亡くなりました



『祖父江慎+コズフィッシュ』展を日比谷の森に観に行って

翌日2016年3月15日にブログにまとめてアップしました。

これも不思議な偶然で、その十年後の3月15日に祖父江さんは他界されました。



祖父江慎さんはブックデザイナー。

ブックデザイナーとは装幀家のことで、

装幀家は、本や雑誌の「表紙」だけではなく、「本文」をどうやって、

美しい形状の中に、美しい図版と美しいフォントで、美しく組むことができるだろうと

そういう研究とお仕事をなさる方々です。



最初の出会いは夏目漱石生誕150年の折の記念講演でした

第一部は中島国彦先生と堀江敏幸先生の対談で

第二部は『心』装幀された祖父江慎さんの講演で

そこで初めてお話を伺いました



夏目漱石も自ら装幀するほどこだわりの強い人で

「心」は漱石自身の装丁で岩波書店から刊行された程ですが

祖父江さんのこだわりも凄まじく、

例えば「天金」。本の上方の小口だけに金箔をつけたものです

聖書などでよく見かける技法ですが、コンパクトなサイズといい、

漱石は持ち運びのできる「聖書」をベースに考えていたのではないかと

祖父江さんは分析されていました。

講演内容はかなり専門的ですがユーモアがあり、人を楽しませるサービス精神も旺盛で

こだわりを話しているけれど分かりやすく人を飽きさせない語りで

その後何度かトークイベントに伺いました。



祖父江さんは、ブルーナのうさこちゃんシリーズ(※)のブックデザインを始め、

企画展の展示のデザインや、そこでの印刷物一式にも関わっていたので

東京オペラシティで展示された

『オランダのモダン・デザイン』でもトークイベントが開催されました

祖父江さんを慕う若きクリエイターたちでギャラリーはいっぱいでした

ブルーナの父親が出版社(A・W・ブルーナ&ズーン)を経営していたため、

ブルーナはそこに就職し、装丁デザインを2000冊ほどやったそうです。

で、その出版社から出されている本のシンボルマークが

真っ赤なお目目のブラックベア(ZWARTE BEERTJES)です。



キャッチコピーは


lekker lui liggen lezen

met een zwart beertje


「気持ちよくだらだら寝転んで本(ブラックベア)を読む」



キャラクターはとにかく愛らしいけど、

心地よい大人の時間を感じさせるポスター&コピーで素敵です

今日はエスプリの効いた素敵なオトナがいた時間に寄せて書いてみました


そろそろ雨止んだかなあ




※注)福音館書店の絵本は、石井桃子さんによって「うさこちゃん」と翻訳されています。

ブルーナのお膝元、オランダではNIJNTJE(ナインチェ)。

講談社のキャラクターとしての呼び名はイギリス式のmiffy(ミッフィー)です。



#山田五郎 #祖父江慎 #ブラックベア

#アート #芸術 #装幀


墨美神のことだま

HOCA HIGUCHI Japanese Sumi ink painter 大臣賞受賞 水墨画家 樋口鳳香の描く"墨美神®︎”は かつてない水墨による美人画の表現 墨のにじみという偶さかに悠久の美を見つめ かぐわしき眼差しの美神を表現します 着物を着付けるように表装する創作掛軸 『墨美神®︎きもの掛軸』『墨美神®︎着物カルトナージュ額装』など墨美神ブランドを展開

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