『水墨画』と『墨を使った塗り絵』の違いについて 〜3/28【墨美神展】

3/28(金)から『樋口鳳香・墨美神®︎展』開催です

展示総数は大小合わせて20点ほど。

かぐわしき眼差しの墨美神®︎をはじめ、

樋口鳳香の系譜となる歌川派の躍動感を想起させる作品もあり、

バリエーション豊かに展開します。

『風の弧線』(F6)墨美神きものカルトナージュ額装仕立て



さて、表題の件

最近、墨を使った創作が流行っているのか、

水墨画の技術を知らない方が

墨で描いた作品を発表しているのをよく見かけます

墨を画材として塗り重ねて描くそれらの絵と

雪舟の頃より長く継承されてきた技法を持つ『水墨画』の違いを

簡単にまとめてみました。




水墨画の伝統的な描き方の基本は、水と墨との『調墨』にあります。

調墨とは、

ひとつの筆の中に、水から濃墨までのグラデーションを作って、

ひと塗りの面で描いていく、水墨画の一番基本の技法です。

水墨画は基本的に塗り重ねをしません。

なぜなら塗り重ねるほどに墨色は汚れていくからです。



美術家、篠田桃紅さんが

『最初に入れた墨は、いくら消そうと思っても最後まで消えない』

と人生を語るように説明されていたように、

最初に入れた墨色は和紙の繊維の奥深くに浸透して墨の成分である膠で固められ

どんなに塗り重ねようとも、最後まで主張するものなのです。

逆を言えば、

はっきり見せたい濃い墨色の調墨から描いていくのも水墨画の基本です。

いわゆる『水墨画』は薄い墨色から幾重にも塗り重ねていく

『墨を使った塗り絵』とは違うものなのです。

『四季彩彩』墨美神きもの掛軸の制作途中



さて。

今年の個展はいわゆる水墨画の醍醐味でもある『付けたて技法』

(輪郭のない、調墨によって面で表現するもの)で描いた

四季彩彩を発表します。

美しい着物を使って表装する樋口鳳香オリジナル『墨美神きもの掛軸』の仕立てです。

十二ヶ月展開の作品ですが、あくまで墨美神が主役ですので、

その中から季節の近いもの数展を出展します。

ぜひ、『水墨画』の墨色の発色を実際にご覧いただけたら幸いです

季節をコレクトするにも良いように価格もかなり抑えていますので、

どうぞよろしくお願いします


【樋口鳳香・墨美神®︎展】~風の記憶

会場:銀座画廊 美の起原

(銀座8丁目4−2 高木屋ビル 1F)

会期:3/28(金)~4/3(木)・日曜休廊

12:00~18:30(最終日16:00閉場)



Solo exhibition [Hoca Higuchi SUMIBISHIN®︎]

Friday, March 28th - Thursday, April 3rd

12:00 - 18:30 (until 16:00 on the last day)

Venue: Ginza Gallery The Origin of Art (8-4-2 Ginza, Chuo-ku)




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墨美神のことだま

Japanese ink painter 大臣賞受賞 水墨画家 樋口鳳香の描く"墨美神®︎(登録商標)”は かつてない水墨による美人画の表現 墨のにじみという偶さかに悠久の美を見つめ、 かぐわしき美神たちを表現します 着物を着付けるように表装する 創作掛軸『墨美神®︎きもの掛軸』『墨美神®︎着物カルトナージュ額装』など展開 live painting、展覧会情報をお伝えします

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